部屋の壁の塗り替えって、自分で出来るものなのかな?と気になったそこのあなた!
基本的にDIYで塗り替えは可能です。しかし!状態や材質により出来ないものや、専用の下塗りが必要なものもあります。
それさえ把握しておけば、扱いやすく安全な塗料も多く販売されているので、初めての方でも綺麗にリーズナブルに仕上げることができます。
ここでは、自分で壁を塗り替えるために必要なものや手順、おすすめ塗料を詳しく紹介していきます。
また、塗装でさらにお洒落になるポイントもお伝えするので、ぜひご自分の手で理想のお部屋を作ってみましょう!
ぜひ記事を見ながらレッツDIY!
1章 まずは塗り替え可能な壁かチェック!
まずは、ご自宅の壁が塗り替え可能かどうかチェックしてみましょう。
壁の材質や状態によっては、上からそのまま塗装すると綺麗に仕上がらない場合があるためです。
ここでは、以下の4種類に分けて紹介します。
- 上からそのまま塗り替え可能な壁
- 下塗り材を使えば塗り替え可能な壁
- 剥がさないと塗り替えが出来ない壁
- DIYでの塗り替えが出来ない壁
①上からそのまま塗り替え可能な壁
ビニールクロスは、日本の一戸建ての多くで使用されている壁紙で、壁紙用の塗料を使用すれば、上からそのまま塗装が可能です。
ただし、壁紙用でない一般の塗料を塗ってしまうと、壁紙に含まれる「可塑剤」という成分が溶けてしまい、べたつきの残る仕上がりとなってしまいます。
また、撥水加工や防汚(汚れにくくする)加工がしてあるものの場合、塗料をはじいて綺麗に塗れないことがあります。
その場合は上塗りを3~4回程行うと、ムラのない仕上がりにできます。
お家の壁紙が撥水(水をはじく)加工かどうかは、霧吹きで水をかけて判断できます。
出典:RESTA DIY SHOP
写真右側のように、大きな水玉が出来る場合は3~4回上塗りを行いましょう。左側のように、水がなじむ場合は上塗り2回で仕上げられます。
②下塗り材を使えば塗り替え可能な壁
木/モルタル・珪藻土・漆喰/コンクリートの壁は、一度下塗り材を塗ってからなら塗装が可能です。
下塗り材を塗らずに塗装すると、壁が塗料を吸い込みすぎてしまい、綺麗に仕上がらなかったり、後から剥がれてきてしまう原因となります。
5章でおすすめの塗料と下塗り材をそれぞれ紹介しています。詳しくは5章をご覧ください。
③剥がさないと塗り替えができない壁
布製or紙製のクロス(壁紙)は、塗料を多く吸い込みすぎてしまったり、塗るとふやけてしまうため、上からの塗り替えが出来ません。
一度すべて剥がしてから塗り替えを行いましょう。
④DIYでの塗り替えが出来ない壁
壁紙にカビが発生している場合は、DIYは難しい為、業者に依頼しましょう。
壁紙の裏側までカビが発生している可能性があり、綺麗に掃除するのは個人では難しいためです。
また、カビが残った状態で上から塗装しても、再度カビが発生してしまい綺麗に仕上げられません。
1箇所でもカビがあるなら、業者にカビの掃除と壁の塗り替えを依頼しましょう。
次の章から、塗り替えに必要な物や費用、手順を紹介します。
壁の材質・状態を把握し、お家の壁にあった方法で塗り替えを行いましょう。
2章 DIY費用は2~4万円ほど
自分で壁紙を塗り替える場合、費用は約2~4万円程度で可能です。
(6畳間の壁4面を塗り替えた場合)
必要になる物と数量、費用の目安は以下の通りです。
必要な物 | 個数の目安 | 費用の目安 |
---|---|---|
中性洗剤 | 1本 | 200~300円 |
雑巾orタオル | 3~4枚 | 300~500円 |
壁補修用パテ | 1個 | 400~700円 |
シーリング材 | 1本 | 400~500円 |
接着剤 | 1本 | 300~500円 |
マスカー | 3個 | 1,200~1,500円(例:400円×3個) |
マスキングテープ | 1パック | 1,500~4,000円(例:300円×5個) |
下塗り材 | 約4ℓ※ | 3,600~10,000円 |
塗料 | 約4ℓ※ | 8,000~20,000円 |
バケット(下げ缶) | 2個 | 300円(例:150円×2個) |
ハケ | 2本 | 200~400円(例:100円×2本) |
ローラー | 2本 | 1,800~2,000円(例:900円×2本) |
ローラーハンドル | 1本 | 300~500円 |
3章 用意するもの
塗料を選んだら、塗り替えに必要な道具類を用意しましょう。
材料はインターネットやホームセンター等ですべて購入できます。
使用する工程ごとに紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
工程 | 必要な道具、価格 |
---|---|
壁の掃除:壁には汚れが付着しているため、一度綺麗にしてから塗装する必要があります。 | ・タオル、雑巾・中性洗剤(お家にある食器用洗剤など) |
下地調整:壁紙の隙間、壁にできた傷や穴を塞ぐ作業です。 | ・壁補修用パテセメダイン かべパテ(モノタロウ) ・シーリング材セメダイン かべシール(Amazon) ・接着剤セメダイン 壁紙補修用接着剤 かべっ子(Amazon) |
養生:塗料で周りが汚れないよう、床や家具をビニールやテープ等で覆います。 | ・マスカーTRUSCO(トラスコ)ポリクロスマスカー(Amazon) ・マスキングテープマスキングテープ(モノタロウ) |
下塗り~上塗り:下塗りは壁から塗料が剥がれないようにするために行います。塗料・材質によっては必要になります。5章で紹介しているので、お家に壁に合ったものを選びましょう。 | ・下塗り材・塗料(上塗り材) ・バケット(下げ缶)下げ缶(モノタロウ) ・ハケ万能用刷毛(筋違) ・ローラーゴーローラ(モノタロウ) ・ローラーハンドルローラーハンドルミドルタイプ・スモールタイプ兼用(モノタロウ) |
★材料を買う前に、忘れずに壁の面積を測っておこう!
塗料を購入する前に、塗りたい範囲の面積をきちんと測っておきましょう。
塗料によって、内容量や1缶で塗装できる面積が異なるためです。
面積を測ったら、塗料のパッケージやWebサイト上に1缶で塗装できる面積が書かれているため、それを目安に数量を選びましょう。
壁面の素材によっては、塗料を多く吸い込む場合があったり、手直しする必要が出てくる場合もあるので、少し多めに購入するのが理想的です。
途中で足りなくなってしまうと、後から取り寄せたり買いに行く手間が掛かってしまいます。
塗料を買う際は必ず塗りたい面積より少し多めに入ったものを選びましょう。
4章 壁の塗り替え手順と所要時間
いよいよ塗装作業です!塗り替えの手順とそれぞれの所要時間を紹介します。
それぞれの工程で綺麗に仕上げるポイントも紹介するので、参考にしながら進めてみて下さいね。
塗装する場所を片付け、壁の汚れを落とす
まずは塗装したい壁付近を片付けて綺麗にします。
お家の状況にもよりますが、片付け+掃除の所要時間は約1-2時間程度です。
壁付近の家具の移動は、60cm以上離しておくと、作業しやすくなります。
ハケやローラーがきちんと届いてきちんと塗りやすくするには、これくらい動かしましょう。
壁は全体を雑巾で水拭きして綺麗にします。
見えにくくても汚れている場合が多く、そのまま塗ると後からはがれやすい状態になってしまうためです。
油汚れは、濡らした雑巾に数滴の洗剤を垂らしてから拭き、一度すすいでから水拭きと乾拭きをすると落とせます。
ここで綺麗な状態にしておくと、作業しやすくなって綺麗に仕上げられます。
傷や隙間を埋める
壁紙が浮いている箇所は接着剤で、傷や凹みがある場所はパテやシーリング材で埋めて平らにします。
なるべく凹凸がない状態の方が、塗ったときに綺麗な仕上がりになるためです。
塗料を塗る前に、平らで傷がない状態にしておきましょう。
状態により多少前後しますが、所要時間は約1-2時間です。
塗料が付かないよう、壁の周りを養生する
塗料が窓や床、周りの家具につかないよう、養生をします。
家具や床が塗料で汚れるのを防ぐのと、塗料が壁からはみ出るのを防ぎ、綺麗に仕上げるためです。
所要時間は、約1-2時間程度です。
窓やドア、家具等の大きい物はマスカーを、床と壁の境目など細かい場所にはマスキングテープを貼り、塗料の付着を防ぎましょう。
塗料は一度乾いてしまうと、拭いても取れないものもあります。
前もって養生しておくことで綺麗な仕上がりになるようにしていきましょう。
養生の方法(床面)
①塗装する面と保護する面(塗装したくない面)の境目にマスキングテープを貼る
②マスキングテープと貼った面の間の空気を抜く
貼り終わったテープ全体を指で押さえ、空気を抜きます。
空気が入らなくなることで、塗料が隙間から入るのを防げるので綺麗に仕上がります。
③マスキングテープの上からマスカーを貼る
貼り終わったら、マスカーはハサミで切っておきましょう。
マスキングテープの上から貼ることで、貼った場所が傷むのを防ぎます。
④マスカーのビニールを手前に引く
⑤マスカーをつなぎ、広い範囲を養生する
塗料で床が汚れないよう、広めに養生をしておくと安心です。
④のマスカーのビニールの端に新しくマスカーをつなぎ、養生を行いましょう。
窓・ドアの養生方法
①窓やドアの枠と、外壁の境目を一周するようにマスキングテープを貼ります。
②上の窓枠から一周するように、マスカーを貼ります。
指で抑えながら貼ると綺麗に仕上がります。
③マスカーについているビニールを下に引きます。
④ビニールを上に引き、③のビニールとテープで接着し、完成です。
下塗り材を塗る(必要な場合)
必要な場合は下塗り材を塗ります。
塗料や塗装する素材によっては、下塗り材がないと壁にうまく塗料が定着せず後から剥がれてきてしまうケースがあるためです。
所要時間は、約3-4時間程度です。
壁紙の上にそのまま塗装できるタイプなら、下塗りは不要ですがコンクリート・木部等の壁に塗りたい場合は下塗り材が必要になることがほとんどです。
素材によって使う下塗材が異なりますので、塗りたい箇所に合わせて選びましょう。
上塗1回目
下塗りが終わったら、上塗りを行います。所要時間は、約3-4時間程度です。
床と壁の境目や、壁の端や隅等の細かいところをハケで塗ってから広い面をローラーで塗っていきます。
■ローラーの動かし方のコツ
縦と横にそれぞれ1方向ずつ動かしていくのがポイントです。
上塗り2回目
1回目の上塗りが乾いたら、もう一度上塗りを行います。
1度だけだと、塗料で十分な厚さが作れず壁の色が透けてしまう場合があるためです。
所要時間は、約3-4時間程度です。
1度目と同じように、ハケで壁の端や細かい所を塗ってから広い面を塗ります。
養生を外したら完成!
塗り終わったら、完全に塗料が乾ききらないうちに養生のテープやマスカーを剥がしましょう。
乾いてからだと、養生の周りの塗料まで剥がれてしまい仕上がりの見栄えが悪くなってしまうからです。
この後、1日程度乾燥させたら完成です!
片付けていた物をもとに戻しましょう。
5章 塗り替えにおすすめの塗料3選
塗り替えの際におすすめの塗料を、仕上げられるデザイン別に3つ紹介します。
塗料選びは仕上がりの印象を大きく左右するため、最初にどのような色・デザインにするのか決めておくと、理想通りのお部屋にしやすくなります!
ここで紹介している塗料は、ビニールクロスならそのまま塗ることが出来ますが、材質によっては「下塗り材」といって、壁と塗料との接着剤の役割をする材料が必要になるケースがあります。
それぞれの塗料・材質に合わせて紹介するので、必要に応じて揃えましょう。
①豊富なカラーバリエーション!イマジンウォールペイント
商品名 |
イマジン ウォール ペイント(楽天) |
塗装できる面積 |
高さ2.4m×幅10mの壁面(4ℓの場合)※素材、壁面のデザインによってはこれよりも多く必要になる場合があります。 |
塗装できる場所 |
壁紙の上、木部、コンクリートの壁※木部、コンクリートは別途下塗り材が必要。 |
おすすめポイント |
・65色と幅広い色選びができるので、様々なテイストのお部屋にぴったりな色選びが可能です。 ・臭いが少なく、有害物質が入っていないため小さいお子さんがいるお家でも安心して使用できます。 |
コンクリート壁用の下塗り材
商品名 |
アルカリシーラー |
木製の壁用下塗り材
商品名 |
ヤニ止めシーラー |
②消臭など快適な生活をお求めの方に コーラルテックス
商品名 |
コーラルテックス(楽天) |
塗装できる面積 |
高さ2.4m×幅6mの壁面(15.5㎏の場合)※素材、壁面のデザインによってはこれよりも多く必要になる場合があります。 |
塗装できる場所 |
壁紙の上、木部、コンクリートの壁※木部、コンクリートは別途下塗り材が必要。 |
おすすめポイント |
・漆喰で作られているため、お部屋のカビや結露、臭いを抑える機能を持っています。ペット、タバコの臭いが気になる方におすすめです。 |
壁紙(ビニールクロス等)、土壁、コンクリート、モルタル用の下塗り
商品名 |
SKヤニ止めシーラー(楽天) |
木製の壁用
商品名 |
アク止めシーラー(楽天) |
③モルタルのようなあたたかい風合い ミルクペイントforウォール テクスチャーメディウム
商品名 |
ミルクペイントforウォール テクスチャーメディウム(楽天) |
塗装できる面積 |
高さ2.4m×幅8mの壁面(2ℓの場合)※素材、壁面のデザインによってはこれよりも多く必要になる場合があります。 |
塗装できる場所 |
壁紙の上、木部、モルタル※木部やモルタルに塗装する場合は下塗り材が必要。 |
おすすめポイント |
・壁に塗ったあとに、好きな模様を付けられます。コテ、ローラー、ハケ等を塗ったうえから使うことで、モルタルやコンクリート風のデザインにできます。 ・基本は白ですが、ミルクペイントforウォールを一緒に使うことで、メディウムが乾いた後に色付けすることも可能です。 |
ミルクペイントforウォール
メディウム乾燥後、色を付けたい場合に使用します。
商品名 |
ミルクペイントforウォール(楽天) |
色数 |
全30色 |
モルタル壁用の下塗り材
6章 お部屋をさらにお洒落に!デザインのコツ3選
塗り替えの際、さらにお洒落に仕上げる方法を3つ紹介します。
理想の色・デザインで世界に一つのお部屋にしていきましょう。
アクセントウォールで一部分のみ色を変える
アクセントウォールとは、壁の1面だけを違う色にして、お部屋にメリハリをつける手法です。
全面を塗り替えなくてもお部屋の雰囲気を変えられるので、手軽にチャレンジできます。
思い切って全然違う色にしたいけれど、全面はちょっと…という方や、手軽にお部屋に変化をつけたいという方におすすめです。
スポンジやブラシでナチュラルな風合いに
壁を1色で塗装したあと、ブラシやスポンジに別の色を付けて軽く模様をつけることで、ナチュラルな風合いを楽しめます。
模様は、なるべく壁に塗ったのと似ている色を選ぶと馴染んで自然な仕上がりに出来ます。
ブラシで模様をつける
ブラシなら麻目のような風合いにすることができます。模様が目立ちすぎないよう、ブラシには少しだけ塗料をつけて行いましょう。
スポンジで模様をつける
スポンジなら、土壁のような風合いに仕上がります。スポンジは台所用もので代用可能です。
オリジナルのイラストで世界に1つのデザインに
世界で一つの壁にしたい方なら、塗料でイラストを壁に描くのがおすすめです。
壁紙だと決まった絵柄しかできませんが、塗料があれば、好きな場所に好きな絵柄を描くことができるからです。
DIYで塗り替えた後、完全に乾燥した後なら自由に描くことができます!
自由なデザインで、理想のお部屋に仕上げましょう。
よりクオリティにこだわるなら、アートペイントのプロに依頼しましょう!
まとめ
室内の壁の塗り替えは、自分ですることが可能です。
ただし、壁の素材によって塗料を選ぶ必要があったり、塗装できない可能性もありますので、事前に確認しておきましょう。
材料は2~4万円程度で準備できることが多いです。
しっかり手順に沿って丁寧に作業していきましょう。
また、単に塗るだけではなくおしゃれにしたい!という方には、以下の方法がおすすめです。
- アクセントウォールで1部分のみ色を変える
- ブラシやスポンジで模様をつける
- オリジナルのイラストを描く
ぜひご自身の手で、素敵なお部屋に塗り替えてみましょう!
お読みいただきありがとうございました。
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