外壁の色あせが気になってきたあなた。
そろそろ塗装を考えるべきなのかな?
色あせが目立って見た目が悪くなるのは嫌だなぁ…
と思っている頃だと思います。
外壁の色あせが目立つと、家が古くなったような印象になってしまうもの。
なんとかしたいですよね。
外壁の色あせは、経年劣化で必ず起きる、避けては通れない問題です。
そのため、解決には塗装が必要です。
せっかく塗装するなら、色あせしにくい色や塗料選びができれば、お悩みもグッと減りますよね。
そこで今回は、そもそも色あせが起きてしまう原因解説から、色あせしやすい&しにくい色もご紹介します!
更には、色あせ対策になる塗料選びのポイントもお伝えしますので、ここを押さえておけば、外壁の色が鮮やかな期間を更に延ばすことも可能です!
長く美しい状態を保つために、ぜひしっかりお読みください!
1章 色あせが起きる2つの原因
そもそも外壁の色あせはどうして起きてしまうのでしょうか。
2つの原因がありますが、どちらも基本的には『経年劣化』に起因するものです。
色あせは、家を建てて、または塗装をしてからいずれ必ず起きる、避けては通れない症状なのです。
紫外線による色素の劣化
外壁は紫外線エネルギーを浴び続けることで劣化し、色あせを起こします。
色を構成する顔料の原子が、紫外線エネルギーによって破壊され、色味が変わってあせてしまうのです。
そのため、日当たりの良い南面だけ色あせた気がする、という方は特に、この紫外線エネルギーによる色素の劣化が考えられます。
よく本や雑誌でも、窓際に置いておくと日焼けしてしまうことがありますよね。
色の原子にも光に強い・弱いがあり、それによって色あせしやすい・しにくいという差はありますが、紫外線エネルギーのダメージを受ければ受けるほど、色あせは起きてしまいます。
化学変化による変質
化学変化による変質が原因の色あせもあります。
元の材質が金属だと特に分かりやすいですが、酸化などによりして変質してしまい、色が変わったことで色あせしたように見えます。
鉄だと錆びが出て赤や黒に変化するように、酸素・水・日光など様々な要素により、素材自体が変質すると色が変わってしまうことがあります。
色あせが起きる原因が分かったところで、今度は“色”に関する知識をつけていきましょう。
2章 色あせしやすい色Top3
色あせしやすい色には、原色に近い鮮やかな色や、暖色系の色が該当します。
今ご自身の家が該当する方は「なるほど」とお思いになるかもしれません。
これから塗装の色選びをするにあたり、色あせしやすい色を知っておくことで、またすぐに古びた印象に…ということは避けられますので、ぜひ必要な要素として知っておいてください。
1位 赤
赤は最も色あせしやすい色です。
耐光性(光に対する耐性)が高くなく、また原色系で鮮やかなので、色あせしやすく目立ちやすいです。
鮮やかな色を保つためには小まめな塗り替えが必要で、赤い建物として有名な東京タワーも、5年に1度は塗装をしています。
2位 黄
黄色は色あせが早く起こりやすいと言われています。
鮮やかなレモンイエロー系だとより色あせが表れやすいですが、優しいクリーム系の色でも、汚れと合わさって目立ち、分かりやすく現れます。
3位 緑
緑は光の三原色であるRGBの原色で、発色も良く鮮やかなので最近人気ですが、色あせはしやすいです。
明るめで濃い緑を使うと、更に鮮やかさが失われた度合いが分かりやすいため、色あせたと感じることが多いです。
この他に、原色に近い「濃い紫」も赤に次いで色あせしやすい色です。
なかなか個性が強い色なので、やりたい方は限られてはいますが、店舗のイメージカラーであるなど重要な理由がない限り、紫も避けた方が無難です。
3章 色あせしにくいおすすめ色Top3
では、逆に色あせしにくい、おすすめの色もあるので、順に見ていきましょう。
絶対に色あせを目立たせたくないという方には、特におすすめです。
1位 白
白は最も色あせがしにくい色です。
白は太陽光を吸収しにくいという特性があるため、紫外線のダメージ自体も受けにくいのです。
加えて白は、色があせたということ自体も分かりづらい色なので、最も色あせがしにくい色と言えます。
白で知っておいてほしいポイントは、汚れも目立ちやすい色ということです。
ほこりや排気ガス、カビやコケなどがあれば、他の色の外壁よりも目立ちやすいため、そうしたデメリットも理解した上で選びましょう
2位 黒
黒は白に次いで色あせが目立ちにくい色です。
黒の顔料(色の素)はカーボンブラックというもので、着色力が高く、色の原子の結びつきが光に分解されにくい特性があります。
そのため色あせはしにくいですが、反面、汚れが目立ちやすく、艶がなくなってくると色あせたように感じることがあります。
3位 青
青も色あせがしにくい色です。
原色系の色ではありますが、光を反射しやすく紫外線の影響を受けにくい特性があるためです。
道路標識なども劣化すると、赤い部分は色あせていくのに対し、青い部分は比較的発色がまだよく残っていることがあります。
色あせしにくい色は、永い間発色が良く、古びた印象が出にくいメリットがあります。
その半面、汚れが目立ちやすいこともあるため、小まめに掃除ができるかもポイントです。
4章 色持ちをよくする4つの塗料選びポイント
色あせにくい色を選ぶ以外にも、色持ちが良い塗料選びをすれば、色あせやすさを回避できます。
好きな色なのに、色あせやすいから選びにくい…と思われている方も、塗料選びで色あせ対策ができるので、ぜひ参考にして下さい。
耐久性の高い塗料を選ぶ
耐久性の高い塗料を選ぶと、色あせにくさがアップします。
耐用年数が短い塗料は、それだけ紫外線の影響を受けやすく、逆に長い塗料は紫外線に強いと言えるからです。
紫外線に強い=色あせも起きにくいと考えられるため、耐用年数が8~10年のウレタンよりも、15年~のフッ素や無機塗料を選ぶことで、早い段階からの色あせが起きにくくなります。
塗料の種類 | 耐用年数 |
---|---|
ウレタン | 8~10年 |
シリコン | 10~15年 |
フッ素 | 15~20年 |
無機 | 20~25年 |
▲耐用年数が長いほど、紫外線にも強く色あせが起きにくいと言えます。
劣化原因を制御する「ラジカル制御塗料」を選ぶ
紫外線劣化を助長する“ラジカル”という劣化因子を制御する塗料があります。
どの塗料にも必ず含まれる「酸化チタン」という物質が、紫外線を浴びることで劣化因子のラジカルを発生させてしまい、塗膜を破壊してしまいます。
そのラジカルを制御することで、塗膜劣化を防ぎ色あせにくくします。
耐久年数が高い塗料が予算と合わない時は、少し安めのラジカル制御塗料を選ぶことで、同じような効果を得られます。
汚れがつきにくい「光触媒塗料」を選ぶ
光触媒塗料は、汚れが付きにくい塗料です。
紫外線を利用して、表面の汚れを分解して雨で洗い流せるため、汚れが目立ちにくいです。
そのため、色あせも気になるけど、汚れは目立たせたくない…という方におすすめです。
日光によって作用するため、日当たりの悪い立地以外でより効果を発揮し、汚れがつきにくい状態にしてくれます。
艶あり塗料を選ぶ
艶のある塗料を選びましょう。
塗料は、「艶のあるもの(艶あり)」と「艶を抑えたもの(艶消し)」がありますが、
見た目の好みなどで意図的に艶を抑えたものを使用する場合、艶消し剤を入れて加工するため、その分耐久性が落ちてしまう可能性があります。
色あせが気になる場合は、意図的に艶を抑えた塗料は選ばずに、艶ありの塗料を選びましょう
まとめ
外壁の色あせ対策は、主に色選びと塗料選びにあります。
ご自身の要望に合った条件で色あせ対策をしましょう。
色あせが起きる2つの原因は2つ。
- 紫外線による色素の劣化
- 化学変化による変質
があり、色あせは、避けては通れない劣化現象です。
色あせしやすい色Top3
- 1位 赤
- 2位 黄
- 3位 緑
色あせしにくいおすすめ色Top3
- 1位 白
- 2位 黒
- 3位 青
色選び以外でも、色持ちをよくする塗料選びの4つのポイントがあります。
- 耐久性の高い塗料を選ぶ
- 劣化原因を制御する「ラジカル制御塗料」を選ぶ
- 汚れがつきにくい「光触媒塗料」を選ぶ
- 艶あり塗料を選ぶ
がポイントで、色あせしやすい色、しにくい色でも、色あせ対策になるので、塗料選びの際はポイントにしてください。
塗装して数年で色あせが起きてがっかり…ということがないように、ぜひ塗料と色選びでポイントを押さえて、後悔しない色あせ対策をしてくださいね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。